Q&A よくある質問

Q.振込機とはなんですか?

振込機とはなんですか?
振込機とはなんですか?

1. 振込機は揺動部と横振動部により構成されています。

2. 振動ベース上に「振込パレット」「回収パレット(大)」「回収パレット(小)」を矢視図のように並べ、ワークを「回収パレット(大)」側に配置します。

3. 「始動」スイッチにより、揺動と横振動が動作し、回収パレット(大)側にあるワークが振込パレット上を往復し、各々のワーク装着穴に一定方向に揃え、整列させます。

4. 指定した揺動設定回数が完了すると、余剰ワークは回収パレット(大)側に収納して動作を完了します。

5. 「回収パレット(小)」「振込パレット」の順で充填完了をした「振込パレット」を外し、未充填「振込パレット」をセットして再度「始動」スイッチにより、スタートさせます。

6. 振込機の種類と、パレットサイズにより、振込パレットセット枚数は1~ 16枚セットできます。

7. ワークの種類によりますが、列毎に仕切ることにより異種部品の同時振込みもできます。またパレットのセット枚数も変更できます。

Q.振込機の使用目的は何ですか?

振込機は幅広い産業に採用され、目視検査、計数、整列や組立などの工程に使用されています。
本機は無人機でなく省力機であり、特に扱いにくく、慎重に整列させる小さい部品などの作業を自動化して工程間の受け渡しは手で扱います。

  1. 検査工程
    ワークの変形、キズ、汚れ等の検査を行う場合、一定方向にパレットに整列されていれば、ランダムに並べてある状態に比べ非常に容易であり、作業者の疲労度も軽減されます。 また、反転パレットに移し替える事により、表裏の連続検査ができます。
  2. 計数
    パレットの穴数を定数にして、完全充填されていれば、数量管理によるトラブルはおきません。
  3. 多数個整列
    パレット上に同一方向に多数個整列が短時間でできるため、単純整列目的の前作業が行えます。
    (例)熱処理工程、塗装工程、印刷工程、自動機前工程等。
  4. 組立
    パレット単位で組立を行う方式と、パレットに整列されたワークを1ケ又は列単位で取り出して組立を行う方式に大別されます。
    (例)ICソケット組立、PGA基板のピン組立、トランジスタのピン、ガラス組立等。

Q.ボ-ルフィーダーと振込機との相違点はどんなところですか?

★ボールフィーダーの場合

  1. 供給数量の限界があります。
  2. 殆どの場合、ボール内アタッチメント、供給シュート部が専用のため、供給ワークの交換ができないか、交換のためにかなりの段取り時間が必要です。
  3. 変形ワーク、混入異物のための詰まりのトラブル発生の対策が非常に困難です。
  4. 数台のボールフィーダーを使用する組立機等の場合、各ボールフィーダー及び周辺装置のトラブルによるマシンストップのため、装置の稼働率が相乗的に低下します。
  5. 供給シュートにより送り出されたワークを何らかの方法で次工程に取り出す機構が必要です。

★振込機の場合

  1. 面単位の整列方式なので供給数量は1万~10万個(毎時)が可能です。
  2. ワーク交換が振込パレットの差し替えのみにてできます。
  3. 変形ワーク、混入異物によるマシントラブルの発生がありません。
  4. マシンストップは皆無です。
  5. パレット上に所定のピッチで多数個整列さているので次工程の組立作業が、パレット単位で行えます。

Q.どのような部品が振り込めますか?

どのような部品が振り込めますか?

左記を参考例といたします。

左記以外にも様々な形状の部品がありますがその形状の特徴を見極め、所定の1方向に整列できます。

但し部品の形状差による整列方式なので、電気的特性、及び色彩による判別整列は不可能です。

Q.振込時間はどの位かかりますか? 

振込時間はどの位かかりますか?

部品の形状及び振込方向性により一概には表記できませんが、30秒~3分程度の巾が出ます。

振込機を使用して120mm×240mmのパレットに段付ピンの整列を行った場合の一例としての能力を検証します。

仮に段付ピンを120mm×240mmのパレット上にピッチ8mmで振込みを行うとすると30列×15列=450ヶ取りとなります。

2パレット同時に振込みとすると450ヶ×2=900ケ、推定振込時間を150秒(パレット交換作業を含む)ですと1個当たり0.16秒の処理量となります。

4~8パレット同時振込みをすれば1個当たりの時間は大幅にアップします。

Q.振込率はどの位ですか?

振込率はどの位ですか?

部品の形状、部品投入量等により一概には表記できませんが、95~100%の確率で振り込めます。

通常振込時間と振込率の相関関係の曲線

部品の形状にもよりますが、多くの例として99% 程度までは短時間で振り込めますが、99.5、99.9、99.99%と振込率をアップするに従い、相乗的に振込時間が長くなります。(揺動回数が多くなります)

そのため一般的には、次工程との関連で99~99.5%を目標値として未充填の穴には目視手作業で補充を行い、生産効率の上昇を計っています。

手作業時間帯は振込機には次のパレットをセットし稼動していますので、ロスタイムにはなりません。

Q.パレットサイズはどのように決定するのですか?

既にあるカーボン治具、組立治具等に合わせ設定します。 

勿論穴ピッチ、ロケートピン位置を同位置にして、最終治具に部品が組み立てられます。
最終治具が小さい場合は、1パレットに2治具以上同時組み込みができるような設定をします。

(例)最終治具寸法=□60、パレット寸法=120×240の場合、8治具同時組み込みとなります。

Q.部品を組み立てる時、どのような方法で行うのですか?

最終トレイに姿勢を変更して移し替える場合

◆最終トレイに姿勢を変更して移し替える場合

  1. 振込パレットに最終治具を重ね、反転します。
  2. 振込パレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. 上記作業を行う時間は、概略8~10秒で行えます。
  2. 振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. 最終治具に移し替えた時、目視検査が行えます。


最終治具姿勢と振込パレット姿勢が同一の場合

◆最終治具姿勢と振込パレット姿勢が同一の場合

  1. 振込パレットにダミーパレットを重ね、反転します。
  2. 振込パレットを外すことにより部品はダミーパレットに移り替わります。
  3. ダミーパレットに最終治具を重ね、反転します。
  4. ダミーパレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. 上記作業を行う時間は、概略15~20秒で行えます。
  2. 振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. ダミーパレットに移し替えた時、目視検査が行えます。


◆吸着装置を用いて移載する場合(其の1)

  1. 振込パレットを吸着ボックスに重ね、吸着源をONします。 (吸着穴を介し、パレット、ワーク共吸着されます。)
  2. 吸着したまま最終治具に重ねます。
  3. 吸着源をOFFし、振込パレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. 吸着移替え作業を行う時間は、概略15~20秒で行えます。
  2. 振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. 吸着源が別途必要となります。

◆吸着装置を用いて移載する場合(其の2)

  1. 振込パレットに吸着パレットを重ね、吸着源をONします。 (吸着穴を介し、ワークのみ吸着されます。)
  2. 吸着したまま最終治具に重ねます。
  3. 吸着源をOFFし、吸着パレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. 吸着移替え作業を行う時間は、概略8~10秒で行えます。
  2. 振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. 吸着源が別途必要となります。


◆シャッター板を用いる場合(其の1)

  1. 振込パレットにシャッター板を重ね、反転し最終治具に重ねます。
  2. シャッター板を引き抜きます。
  3. 振込パレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. シャッター板による作業時間は、概略8~10秒で行えます。
  2. 振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. ワークの厚さが薄いとシャッター板とパレットの間に挟まりやすくなります。


◆シャッター板を用いる場合(其の2)

  1. 振込パレットにシャッター板を重ね、反転し最終治具に重ねます。
  2. シャッター板を1ピッチずらします。
  3. 振込パレットを外すことにより部品は最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. シャッター板による作業時間は、概略8~10秒で行えます。
  2. 振振込パレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. ワークの厚さが薄いとシャッター板とパレットの間に挟まりやすくなります。


◆横に振り込んだワークを立てる場合

  1. 振込パレットに直立ガイドパレットを重ね、反転し最終治具に重ねます。
  2. 振込パレットを外すことによりピンは直立ガイドパレットを通り最終治具に移り替わります。

[参考]

  1. 直立ガイドパレットによる作業時間は、概略8~10秒で行えます。
  2. 振込パレット、直立ガイドパレット及び最終治具の合わせはロケートピンで行います。
  3. 本組立方式はICソケット、コネクター、PGAパッケージ等のピン組立工程でもちいる手法です。ピン数、ピン形状、パターン等の変更切替がパレットのみにて行えるため、トータルコストダウンに適しています。

Q.振込機で振り込んだワークを全自動で最終治具に移し替えられますか?

全自動振込移載機については、ユーザーの多種多様な仕様があるため、代表的な参考例を下記に表記します。

振込機で振り込んだワークを全自動で最終治具に移し替えられますか?

[動作概要]

  1. 振込機動作と同時に最終治具をコンベアで、移替位置まで搬送します。
  2. 振込機が停止したら、吸着ボックスが下降しワークの吸着を開始します。
  3. ワークを吸着した吸着ボックスは上昇し、最終治具上に移動します。同時に振込機は再スタートします。
  4. 最終治具上に吸着ボックスが下降して吸着をOFF します。
  5. 吸着ボックスは上昇し原点に移動します。
  6. 移し替えを完了した最終治具は排出され空の最終治具を供給します。

以上の作業を繰り返します。

[参考]

  1. 品種切替は振込パレット、吸着パレット等パレット交換にて行えます。
  2. 全自動振込移載機を何台か接続することにより、数部品を最終治具内に順次組み立てることができます。
  3. 最終治具の供給、排出方法は、別途お打合わせによります。

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